[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
鏡の前で佇む姿。髪につけられた蒼い花の飾りにそっと触れて、外す。
黒一色となった己の姿を一度だけ眺めてから、今度は、そっと、その髪に白を飾った。
白詰草の、花冠。
ふわりと軽いそれは、全く対の色をしている自分にも、馴染んでくれた。
綺麗、と。微笑んで。
鏡の中の花を、指先で撫でた。
おそろい、おそろい……。
呟いて、満たされた顔で笑う。
……愛しいと、思う。
きっと、特別な感情がある。
けれど、それを恋かと、問われれば。
多分、違うと答えるだろう。
男女の想い以外にも。
愛があってもいいと思う。
幸せを、ありがとう。